ほくそんの図書室

気まぐれな小さい図書室。

『限りある時間の使い方』

110)

おすすめされて楽天で買った本。

 

“これをしなさい、これはだめ”みたいな時間管理系の本ではなく、できないこと、やらなかったことは気にしなくてよい みたいな感じの本だった。

人生の時間は限られており、さらにその中の限られた範囲しか自分ではコントロールできない。

 

限りある人生を生きるということはーーそれがどんなに最高な人生であってもーー絶え間なく可能性に別れを告げる過程なのだ。

 

あなたの人生とはすなわち、あなたが注意を向けたあらゆる物事の総体である。(略)注意を向けていないことは、起こっていないのと同じだからだ。

 

限界を受け入れて生きるための実用的な10のテクニックを挙げていく。

 

1 「開放」と「固定」のリストをつくる

 →やりたいことを全て挙げて(開放リスト)、そこから10個を目安にやることを決める(固定リスト)

2 先延ばし状態に耐える

3 失敗すべきことを決める

4 できなかったことではなく、できたことを意識する

 →やったことリスト

5 配慮の対象を絞り込む

6 退屈で、機能の少ないデバイスを使う

 →Kindleだけが読めるタブレットなど

7 ありふれたものに新しさを見いだす

 →普段の2倍の解像度で、人生の経験は2倍充実する

8 人間関係に好奇心を取り入れる

9 親切な反射神経を身に付ける

10 何もしない練習をする

 →現実逃避のために何かをするのはやめよう

 

 

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限りある時間の使い方

オリバー・バークマン著

カバーデザイン=小口翔平+後藤司(tobufune)

 

『砂に埋もれる犬』

109)

NHKで桐野さんのインタビューを見て、どんなことを書く人なんだろうと思ってメルカリで買った。

 

読み進めると気分が落ち込むため、休み休み読んだ。読み終えられるかどうか微妙だったが、ネットのネタバレ記事を読んで、少し安心して読み進められた。

最後は要所要所をつまんで読んだ。

 

とってもリアルだった。

 

貧困、虐待の連鎖、野放しにされた子どもの危険性、里親の難しさ、性被害、母親への憎悪、スマホいじめ…現実味を帯びて迫ってくる。

 

里親だけでなく、カウンセラーと繋がっていたら自分の中で消化しきれない衝動的な行動は防げたのかなあとかソーシャルスキルレーニングできたらよかったかなあとか考える。

 

 

表紙はフランシスコ・デ・ゴヤが製作した「砂に埋もれる犬」の絵画の一部である。

 

どこを切り取ったんだろうと思って拡大したけれど、このラインと絵の具を飛ばしたような斑点が見つからず…この絵じゃないのかなと思ってゴヤの「黒い絵」シリーズを一通り見たけれどなく…

 

装丁が水戸部功さんというタイポグラフィを中心に表紙を作る人だったので、絵画にライン引いて点々やって…みたいなことはしないんじゃないかなあと勝手に想像した。

 

結局どこを切り取ったのかは分からず。

本物を見てみたい(プラド美術館)

 

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砂に埋もれる犬

桐野夏生

カバー:Francisco de Goya《Perro semihundido》

装幀:水戸部功

朝日新聞出版 / 2021

 

『勉強が面白くなる瞬間』

108)

このツイートを読んですぐに楽天で買った本

 

 

今が一番若い時!勉強に手遅れなんてない! という章から始まるこの本。

 

「自分の人生はたった一度きりだ。だから自分は自分の人生を世界で一番大事に扱うべき人間だ」

 

自分の人生を大事にするためには、自分の人生を成長させることが必要で、そのためには勉強することで「自分で自分のことが分かる」「自分を立て直す方法を体得する」。

 

しかし頭で分かっていて決心しても、それを習慣化させないとだめ。

 

もっと頑張ろうと思った

弟にも読んでほしい。

 

 

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勉強が面白くなる瞬間

パク・ソンヒョク

吉川南 訳

ダイヤモンド社 / 2022

表紙 Heezo(ヒーゾ)

『派遣社員あすみの家計簿』

107)彼氏に騙されて、高額なカード支払いだけが残ってしまったあすみ。

 

節約飯を作ったり、シャンプー配りをしたり、家計簿をつけたりしてなんとか生活を立て直す。

 

何かと理由をつけてカフェに入ったり、パンを買ったりしてしまうあすみを見て、これダメなやつ…と思いながらも働いていると必要経費だよねと思う。

 

2本続けてお金系の本を読み、投資信託を勧められて、最近iDecoを申込みました

 

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派遣社員あすみの家計簿

青木祐子

小学館文庫 / 2021

カバーイラスト uki

『三千円の使い方』

106)電車で読みたくて駅で買った本。

 

ちょうど引っ越しをするタイミングで読んだ。

節約セミナーに三千円使う美帆、73歳でもう一度働きたいと奮起する琴子、ポイ活しながら貯金一千万円目指す真帆、

様々な年代の、お金に関する悩みや考え方が読めて楽しかった。

 

この本を読んでから、私もおばあちゃんになったら和菓子屋さんの看板娘として働きたいなと思った。マックもいいなあ

 

でもこうやって書き物をするのもいいなあ、中古の一軒家買って保護猫を飼うのもいいなあ

 

と思いながら今日も貯金

 

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三千円の使い方

原田ひ香

中公文庫 / 2021

カバーイラスト ながしまひろみ

『キネマの神様』

105)映画化するんだ〜と思って読めてなかった原田マハさん本。

 

映画はもともと志村けんさんが父役だったけれど、亡くなってしまい、そのあと誰が代役なのか知らずに読んだ。志村けんさんと父で重なるところが多くて、志村けんさんで見たかったな〜と。

 

とここまで書いて、代役誰だったんだろうと調べたら、原作と脚本が結構違くて、タイトルは同じだけど中身は別物、という感じでちょっとがっかり。

 

映画の評論から見える原田マハさんの映画愛。

ギャンブルと借金にまみれた生活から好きな映画が救いとなってそれで物書きの仕事ができた父。

きっと映画そのものを見ていたらもっと楽しく読めるんだろうな。フィールドオブドリーム、アマプラにあったから見てみたい。

 

片桐はいりさんの解説も面白かった。(映画にも出ていた)

 

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キネマの神様

原田マハ

文集文庫 / 2011

イラスト 都築まゆ美

『あなたは、誰かの大切な人』

 

104)原田マハさんの「総理の夫」が欲しくて本屋に行ったけれどうろうろしても見つからなくて代わりに買った本。

 

きっと疲れていたのだと思う…

(帯に「疲れた心に必ず効く、読む特効薬。」と)

 

6編のうち「波打ち際のふたり」が1番印象的だった。田舎に残した母が段々と物忘れがひどくなり、どうしよう…という最中に友と旅行に行く話。

 

自分の母を思い浮かべてしまって、私は施設に行く母を見送ることができるのだろうか…(全然まだまだ元気なんですけど、衰えてはきていますよね私も老けますよね)

 

旅行…行きたいな

 

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あなたは、誰かの大切な人

原田マハ

カバー画=Mark Rothko(マーク・ロスコ)

講談社文庫 / 2017