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NHKで桐野さんのインタビューを見て、どんなことを書く人なんだろうと思ってメルカリで買った。
読み進めると気分が落ち込むため、休み休み読んだ。読み終えられるかどうか微妙だったが、ネットのネタバレ記事を読んで、少し安心して読み進められた。
最後は要所要所をつまんで読んだ。
とってもリアルだった。
貧困、虐待の連鎖、野放しにされた子どもの危険性、里親の難しさ、性被害、母親への憎悪、スマホいじめ…現実味を帯びて迫ってくる。
里親だけでなく、カウンセラーと繋がっていたら自分の中で消化しきれない衝動的な行動は防げたのかなあとかソーシャルスキルトレーニングできたらよかったかなあとか考える。
表紙はフランシスコ・デ・ゴヤが製作した「砂に埋もれる犬」の絵画の一部である。
どこを切り取ったんだろうと思って拡大したけれど、このラインと絵の具を飛ばしたような斑点が見つからず…この絵じゃないのかなと思ってゴヤの「黒い絵」シリーズを一通り見たけれどなく…
装丁が水戸部功さんというタイポグラフィを中心に表紙を作る人だったので、絵画にライン引いて点々やって…みたいなことはしないんじゃないかなあと勝手に想像した。
結局どこを切り取ったのかは分からず。
本物を見てみたい(プラド美術館)
砂に埋もれる犬
カバー:Francisco de Goya《Perro semihundido》
装幀:水戸部功
朝日新聞出版 / 2021