ほくそんの図書室

気まぐれな小さい図書室。

『まんが パレスチナ問題』

115)恥ずかしながら中東問題について疎く、何か分かりやすく読めるのないかなと思って見つけた本。(続編も買いました。)

 

漫画かと思って買ったら挿絵が多めの新書で心配でしたが、無事読み切れました。

 

宗教とか民族とかあまり想像ができなくて、勝手にキリスト教徒とユダヤ教徒イスラム教徒の戦いだと思っていましたが、そんな単純なことではなく、話はアダムとイブまで遡ります。

 

驚いたのは、

ユダヤ教キリスト教イスラム教は、元々同じ神が話したことを基にした宗教で、神話や終末感観が似ていること

ユダヤ人、パレスチナ人などそれぞれ定義はあるけれど人によっては、ユダヤ人でアラブ人でパレスチナ人でもある場合があること

政治家が自分の利益のみを考えて土地の分割をしたこと(これは私の解釈が飛躍しすぎているかもしれません)。

 

旧約聖書によれば、この3つ(ユダヤ人キリスト人イスラム人)の民族すべて、ノアの長男セムの子孫だ。

つまり、同じ人種で、同じ民族だったってことだ。

 

今も人によって歴史の解釈に違いがあって、それらをすべて理解するのは難しいかもしれないけれど、

憎しみの連鎖をどこかで断ち切らないといけなくて、

無関心であってはいけないと思いました。

 

 

まんが パレスチナ問題

山井教雄

講談社現代新書

装幀者 中島英樹