ほくそんの図書室

気まぐれな小さい図書室。

『空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集』

 

90)特典のうちわしおりが欲しくて、新潮文庫から選んだ一冊。パラパラめくると「SSTソーシャルスキルレーニング)」が見えてこれにしました。

 

奈良少年刑務所の社会性涵養プログラムのひとつ、「童話と詩」の中で書かれた詩を編集し、授業の中で編者が感じたことが書かれています。

 

題名になっている「空が青いから〜」も少年が読んだ詩です。

 

悲しみを湛えた端正な句。煉瓦の一つ一つまで描かれた几帳面な絵。私が抱いていた「凶悪犯」のイメージとはまったく違う。こんなに生真面目で繊細では、社会でやっていくのは大変だろうな、と思わず心配になってしまった。

 

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空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集

編者=寮美千子

写真=上條道夫

装幀=島田隆

新潮社 / 2011