ほくそんの図書室

気まぐれな小さい図書室。

『寂しい生活』

 

89)図書館の916の棚から「少年院」を探していたら見つけた本。

 

ミニマリストの究極」みたいな生活を送られている稲垣さんの記録です。

 

テレビはもちろん冷蔵庫、炊飯器、洗濯機を持たず、電気代150円/月の生活を送る中で、「所有という貧しさ」について考えています。

 

テレビをなくすと虫の声に気づき、エアコンを手放すと暑さの中にも涼しさを見つけ、モノに囲まれていたかつての自分を振り返りながら「チューブにつながれた重病人」を回想する。

 

「便利」に囲まれた生活は実は「生きていない」ということなのではという問いが考えさせられる。

 

とは言っても手放せないなあ便利な家電は。

 

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寂しい生活

稲垣えみ子

イラスト=祖父江ヒロコ

ブックデザイン=橋爪朋世

東洋経済新報社 / 2017