52)「行為のデザイン」とは、対象をモノだけに絞らず、人や情報、環境を含んだ中で「行為がスムーズに美しく振る舞われるためにどうあるべきか」を考えるデザインである。
ユーザーが間違えやすいスイッチや行動があるなら、形状で解決できるかもしれない。行為のデザインの究極的なカタチは、「行為の切れ目のないシームレス感」を生み出すことだと考える。
ユーザーが刷り込まれている行為は文化と表裏一体であり、これは生み出した「行為のデザイン」が、文化や暮らしに深く根ざせば、その行為を新しい文化に昇華できる大きな可能性も含んでいる。
ユーザーが実際に使うことを想像できるようにするためにも、自然に触れる機会を積極的に作るべきである。触覚で自然を受け止めると、心理的に「心地よさ」を感じ、この「ここち」はデザインの観点から不可欠であるからだ。
以下、著書に掲載されていたユーザーの行為を想定して作られたモノたち。