ほくそんの図書室

気まぐれな小さい図書室。

買い放題にハマって購入した文庫

YouTubeで読書合宿とかやるほど読書が好きな人を見て、あいいなと思っていました。

 

ちょうど本屋による時間ができて寄って気付いたら3冊も買っていました。

 

 

①世界でいちばん透きとおった物語

 

帯に「電子書籍化不可!?」とあって気になって購入。

読んで納得、これは電子書籍では難しい。

 

②収容所から届いた遺書

 

これはまだ読んでる。

文言が難しい。時代背景がわかるとより楽しめると思う。

 

③お探し物は図書室まで

 

ほっとする本。

誰も不幸にならない本。

 

 

 

本5000円分買い放題

 

毎年クリスマスプレゼントはパートナーと5000円分と決めて送り合っていたが、

今年はそれぞれ自分が読みたい本を買ってそれをプレゼントととしてみた。

 

備忘録的につづってみる。

 

①さみしい夜にはペンを持て

 

 

面白かった。読んでるとペンを持って日記を書きたくなる。

 

 

②19✖️19を暗算で

 

 

これとはまた違うのだけれど、インド式暗算術をやりたくなった。

でもこれ使い続けないと忘れてしまう。

 

 

③あした死のうと思ってたのに

 

 

Twitterでよく読んでいた漫画が本になっていたので購入。

 

 

④お金の超基本

 

 

700円ほどオーバーしていますが、いつもネットで買うことが多いので

書店の棚を見て同じテーマの違う本を見比べたり、

帯や表紙の感じを見たりして選べて楽しかったまた来年もやりたい。

 

『まんが パレスチナ問題』

115)恥ずかしながら中東問題について疎く、何か分かりやすく読めるのないかなと思って見つけた本。(続編も買いました。)

 

漫画かと思って買ったら挿絵が多めの新書で心配でしたが、無事読み切れました。

 

宗教とか民族とかあまり想像ができなくて、勝手にキリスト教徒とユダヤ教徒イスラム教徒の戦いだと思っていましたが、そんな単純なことではなく、話はアダムとイブまで遡ります。

 

驚いたのは、

ユダヤ教キリスト教イスラム教は、元々同じ神が話したことを基にした宗教で、神話や終末感観が似ていること

ユダヤ人、パレスチナ人などそれぞれ定義はあるけれど人によっては、ユダヤ人でアラブ人でパレスチナ人でもある場合があること

政治家が自分の利益のみを考えて土地の分割をしたこと(これは私の解釈が飛躍しすぎているかもしれません)。

 

旧約聖書によれば、この3つ(ユダヤ人キリスト人イスラム人)の民族すべて、ノアの長男セムの子孫だ。

つまり、同じ人種で、同じ民族だったってことだ。

 

今も人によって歴史の解釈に違いがあって、それらをすべて理解するのは難しいかもしれないけれど、

憎しみの連鎖をどこかで断ち切らないといけなくて、

無関心であってはいけないと思いました。

 

 

まんが パレスチナ問題

山井教雄

講談社現代新書

装幀者 中島英樹

『風神雷神〜上〜』『風神雷神〜下〜』

114)

 

よく調べたら、この本に出てきた俵屋宗達のことは、現実ではあまり分かっていないらしい。

天正遣欧少年使節の4人やそれに随行したロヨラ修道士、ビァリヤーノ神父は実際にローマへ行き、ローマ教皇に謁見したそう(ビァリヤーノ神父は途中ゴアに留まりロドリゲス神父が代わりに行った)。

 

その中に、アグスチーノ(印刷技術習得要員、日本人少年)がおり、小説内ではそれが俵屋宗達という設定で、またミラノでミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオと会うという設定であった。

しかも俵屋宗達が「(略)おれは君のことを『カラビァッジョ』と呼ぼう」と言うという設定(!?)

命名までするという

 

ローマ教皇に献上したものは、織田信長の命令で狩野永徳俵屋宗達が共同して手がけた「洛中洛外図屏風」であったが、実際は何を献上したのか、分からなかった。しかし洛中洛外図を調べると、各地でさまざまな人が作っており、その中の「上杉本」が一番時代背景が似ている。「上杉本」は織田信長上杉謙信に送った狩野永徳の作品で、景観は室町幕府足利義輝の時代。これは小説にも出てきた。(小説では永徳ではなく、永徳の父州信が依頼され、色々あって永徳が描くという流れだが)

 

もっと調べたら「これは本当にあったことなのか!」「こっちは原田マハさんの創造なのか!」

となりそう。

 

日本美術に少し抵抗があったが、これを読んでだいぶ受け入れが良くなり、「俵屋宗達」に関する本を図書館で借りた。

琳派とかあまり知らなかったけれど、俵屋宗達本阿弥光悦を筆頭につくられた流派だと知れた。

 

また読みたい。

 

 

f:id:hokuson-diary:20230717151511j:image

 

風神雷神Jupiter,Aeolus(上)

風神雷神Jupiter,Aeolus(下)

原田マハ

PHP文芸文庫

装丁:重実生哉

装画:風神雷神図屏風(部分、俵屋宗達筆、建仁寺蔵/画像提供・京都国立博物館)

『君の心に火がついて』

113)

 

ツルリンゴスターさんのマンガやイラストが好きで、Instagramでよく見ていて、

WEB「DRESS」で掲載されていた「君の心に火がついて」も好きで毎月楽しみにしていた。

 

そのマンガが書籍になったということで、本屋で手に取ったら、分厚く重い。

マンガは集め出したらキリがないので、Kindleで済ませることが多いんですが、買ってしまいました。

 

男女の友情や家族、夫婦の形、男子のメイク…自分の気持ちに蓋をしてきた主人公たちが、

妖怪・焔に客観的に見つけ、自分を肯定していく。

私は「孤独ってだめなこと?」の話が好きだった。

 

主人公は「空気が読めない」と言われるが、自分のどのセリフがダメだったのか分からず、帰り道自分反省会をするような派遣社員の西乃城さん。

 

「あなたが作るものを見てみたい」

 

「こんなこときっと何の意味もない」「私に何かが書けるのならやってみたい」と葛藤しながら進む。

孤独ながらも、自分がしっかり生きてきたことを肯定してもらい、それに気づく。

 

ゆっくり何度も読みたいマンガでした。

 

f:id:hokuson-diary:20230319154021j:image

君の心に火がついて

ツルリンゴスター

 

『ふだんづかいの倫理学』

112)

 

本屋さんで、可愛らしい表紙に惹かれて、立ち読みした本。

その日は結局買わず、違う本屋さんでまた見つけて買った本。

 

デスノート』や『ワンピース』などのマンガを例に、正義と自由と愛を言語化していく。

とても想像しやすかった。

 

 

つまりこの本は、多くの人にとって最初で最後の倫理学の本になるだろうけれど、

それだけでも十分に役立つ、かなり役立つ、すごく役立つ、というつもりで書いたのです。

 

調整の正義と分配の正義と交換の正義

積極的自由と消極的自由

横の相補愛と縦の相補愛、横の共同愛、縦の共同愛

 

ここから+3パターン

 

倫理学の役割は、倫理学の基本を学ぶとともに、自分で考えられるようにすることでした。そこまではいけたかな、と思います。

だからこの本はここで終わりです。

 

 

f:id:hokuson-diary:20230212144601j:image

 

ふだんづかいの倫理学

平尾昌宏

装丁 佐藤直樹+菊地昌隆(アジール)

イラストレーション 菊地昌隆

『太陽の棘』

111)近々沖縄へ行こうと思っていて、より沖縄を楽しめるいい本ないかなと思って見つけたのがこの本でした。

 

実話をもとに書いているようで、沖縄の戦後の様子だけではなく、文化を活力に生き伸びるニシムイの様子が伝わってきました。

 

ニシムイ美術村は、戦後米軍の指導のもと画家たちが集められ、美術議論を戦わせたり、週末に乗り付ける米軍の要求に沿って肖像画や風景画を描いたりするなど、戦後の美術活動復興の原点ともなった。


小説では、米軍の若い医師エドと、タイラを代表とするニシムイの人たちとの交流が描かれている。

戦後、沖縄の人はどのような気持ちで復興にあたっていたかリアルに感じ取ることができた。

 

 

f:id:hokuson-diary:20221010224215j:image

 

太陽の棘

原田マハ

カバー画:玉那覇正吉「スタンレー・スタインバーグ」(一部)