ほくそんの図書室

気まぐれな小さい図書室。

『五体不満足』

 

68)職場の人とこの本の話になって久しぶりに読み返した本。

 

乙武さんのポジティブさに圧倒されるとともに、父母の肝が据わっている感じにも驚いた。

 

子どもは純粋だ。障害者を見れば「どうして?」との疑問を抱くが、その疑問が解消されれば、わけ隔てなく接してくれる。もっともっと、聞いてきてほしい。「どうして?」という疑問をぶつけてきてほしい。その疑問を心に残したままにすることが、障害者に対する「心の壁」となってしまうのだ。そして、その疑問が解かれ、子どもたちのなかに障害者に対する「慣れ」が生じたとき『心のバリアフリー』は実現される。

 

この言葉にとても共感できた。

 

最近はパラリンピックや車椅子スポーツ、議員さんなどもメディアで多く報道され、障害者を目にする機会も増えている。

 

しかし、言葉ひとつに「障害者」と言っても様々で、言葉を発することで自分の安定を図っている人や、急に気分が落ち込んで嘔吐してしまう人…メディアで取り上げられている人だけが「障害者」ではないということを知ってほしい。

 

社会全体が障害者に対して「慣れ」てくると、もっといろんな人が生きやすくなるんだろうな。

 

f:id:hokuson-diary:20190809135511j:image

 

 

 

五体不満足 完全版 (講談社文庫)

五体不満足 完全版 (講談社文庫)